集英社のナツイチ特集で、唯一目にとまり気になった作品。
作家:荻原 浩
広告業界の末端で、細々と広告業務をこなし、自由度極まりない小会社で
村おこしの企画をたてるという物語。
広告業界の戦略やしがらみなんかも描きつつ、村人達の熱い思いででっちあげの
スクープを作る。
「ユニバーサル広告」の面々は、一人一人ではそのへんにいそうな、皆が絡み合うと中々そこらに
いないような連中で、経営の厳しい中で仕事の内容は選ばないというけなげさ。
いや、選べないといったほうがいいのだろう……(´д`)
村おこしのために、変な会社が変な連中のコネを使っていくところがまた一つのストーリーでもある。
最終的な結末は、予想通りと意外な展開が隣り合わせで進行してくる。
村おこしの舞台になる「牛穴村」のイメージが着きやすく書かれているため、物語に入りやすく
楽しみやすい作品です。